開院10周年によせて 理事長 早稲田智夫

おかげさまで当院は令和7年6月1日をもちまして開院10周年を迎えました。

地域の患者さまをはじめ、診療にご協力を頂いている関連医療機関の先生方、医療機器、医薬品関係の皆さま、各保健センターの皆さま、暖かいご支援を賜り心より感謝申し上げます。

 

地域医療に貢献し、安心してお産ができる産科クリニックを目指して、スタッフと共に日々患者さまとの関わりを大切にして参りました。当院のお産は、外来診療から信頼関係の構築を目標とします。

妊婦健診では助産師外来も運用しており、保健指導の充実を図ります。

助産師外来は妊婦健診だけでなく、退院後の1週間健診も担い、産後のサポートにも努めております。

 

これまでの10年を振りかえってみますと、いろんな面で「順風満帆」という訳ではなく幾度となくいろんな課題にも直面してきました。

分娩による入院後はお母さま方にアンケートにご協力を頂いているのですが、時には厳しいご意見も頂戴し、看護ケアのあり方、備品、産後食などの工夫について検討し改善を試みております。

新型コロナウィルス感染症の世界的大流行も皆さまのご記憶にも新しいかと思いますが、感染対策を講じる中で、医療サービスの質を落とさないようにするにはどうしたらいいだろうか?と頭を抱える日々でした。

開院以来、快適な通院生活、入院生活を送れるようにと【目標・手順設定→実施→評価→検討】の連続で事務長、師長をはじめスタッフみんなで対応して参りました。

 

私は、医療は「チーム」だと思っています。

患者さまのことを第一に考え、日々笑顔で尽力してくれる閨谷副院長や医事課、そして看護部のスタッフにも恵まれ、さらにありがたいことに開院当時からずっと一緒に産科医療を担ってくれる仲間もいます。どんなに過酷な状況でも私の目標とする医療の提供にいつも力添えをしてくれるとても頼もしい存在であり、私は地域の患者さまだけでなく、アンジュスタッフとのご縁にも感謝しております。

 

そして同じく私が日々の臨床に邁進できるのも家族の理解と協力があるからこそです。

開院当時は家族との時間を作るのが本当に厳しく、学校行事はおろか自宅で過ごす時間も短く、育児のほとんどを妻に任せ、お恥ずかしい話ではありますが当時多感な時期の長女からはたくさんの厳しい指摘を受けました。

開院当初10歳だった長女は、今は医学類2年生。目指す診療科は私と違いますが、正直長女が医学の道を志すとは夢にも思いませんでした。医学における学びが楽しいようで、部活にアルバイトに…と忙しく、自分にもこんな時代があったなあ、と時折自身の学生時代を懐かしく思っています。

この歳になると、体力的な悩みも増え、なかなか明確な自分の将来の夢が持ちにくくなりますが、長女が医師になったら一緒にお酒を飲みながら、医師としての考え方や思いを語り合えたらいいな、と今では将来の楽しみが増えました。

また、中学生の次女とは、時々バドミントンを近所の体育館で楽しんでいます。次女はバドミントン部に所属しており、私も学生時代バドミントン部だったことから共通の楽しみが増えました。今は、次女が多感な時期になり、いつまで一緒に体育館についてきてくれるかなあ、と思っています。

先日は、十数年ぶりにスキーを再開しました。そして、大学時代の友達といつかまた一緒にスキーに行きたいなあ、と思えるようにもなりました。

開院して10年、ようやく家族と過ごす時間が増え、これからは家族との時間も大切にしていきたいと思っています。

 

結びに、これからも学ぶ姿勢を大切に、進歩する医療技術や情報を取り入れながら、アンジュスタッフと共に誠心誠意を込めて日々の診療、看護に努めて参ります。

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皆さまに、今後とも温かいご支援、ご鞭撻を賜りますようお願いしまして、無事に10周年を迎えることができましたことのお礼とご挨拶とさせて頂きます。

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※ HP掲載にあたりお母さまからの許可を頂いております